お口の健康トピックス

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味覚障害の原因は!?
2025/03/05(水)
もう3月ですね。ずいぶんと寒さも緩んでまいりました。
一説に「桃の節句」と呼ばれるようになったのは旧暦の3月3日ごろに桃の花が咲くことや、桃は魔よけの効果を持つとされてきたからだと言われています。
そういえば僕は小さいころから熱が出ると大好きな桃を食べるとなぜか治ってました。
それ以来我が家では桃の缶詰め(黄桃と白桃とセットで)必ず常備しております。(笑

魔よけにも何より体力が必要。食事をおいしく食べるのが基本です。
舌にある味を感じる細胞の味蕾に障害がある味覚障害が起こって食べ物がおいしく感じられない方もまれにいます。
味覚障害についてまとめてみました。
今月の資料です。どうぞご覧ください。


うまいっ!と感じてますか?

「食べ物の味が薄くなった」「味がしなくなった」「口の中がいつも苦い」など、味覚の異常を訴える方が増加しています。味覚には5つの基本味(苦味・酸味・甘味・塩味・うま味)があり、これらを脳に伝達するのが舌の表面にある「味蕾(みらい)」という器官です。味蕾で味を感知してから脳へ伝わるまでの経路に何らかの障害が発生することで味覚障害が起こります。味覚障害の原因には以下のようなものが挙げられます。

1.食生活
味覚障害の主な原因として、偏った食生活による亜鉛不足が考えられます。味蕾は10~14日という短い周期で新しく生まれ変わっており、味蕾の再生にはたくさんの亜鉛が必要です。そのため亜鉛が不足すると代謝が鈍ってしまい、味覚障害を引き起こします。
亜鉛を多く含む食品(牡蠣・レバー・牛肉・卵黄・海藻・ナッツ類)を意識的に摂取しましょう。また、ファストフードやコンビニ弁当には亜鉛の吸収を阻害するフェチン酸・ポリリン酸などの食品添加物が多用されているため控えましょう。

2・薬の副作用
服用している薬が原因になる可能性もあります。(高血圧・糖尿病・抗生物質・抗がん剤等)
これらの薬剤の神経反応を鈍くする作用や、亜鉛の吸収を阻害する作用が味覚に影響を及ぼします。
投薬を中止することで多くは味覚が戻りますが、回復に時間がかかる場合もあります。

3・全身疾患の影響
糖尿病・肝不全・腎不全・内分泌機能低下などの全身疾患から味覚障害を誘発することがあります。神経や血管が障害されることが原因で、糖尿病患者では約4割が発症するという報告があります。

4・ストレス
うつ病・ヒステリー・ストレスといった心因性の味覚障害も多く確認されています。
ストレスの蓄積などによって味覚を脳に伝える神経や味覚を判断する脳そのものに何らかの異常が起こるために発症すると考えられています。

5.口腔内の異常
だ液分泌の低下(ドライマウス)、舌炎、咽頭炎、喉・口腔の病気でも味覚障害が起こります。
また、タバコを吸うと味蕾がニコチンやタールで直接刺激され味覚が鈍くなることがあります。